老人はより古いタイプの住宅に、より古い生活様式を守って住む傾向があるからである。たとえば、中廊下とともに、団楽と食事の場である茶の間が家族生活の中心に位置し、そこで家族がひとつの卓袱台を囲んで食事するという住様式も形成されたのだが、その割合は核家族で高く、三世代家族ではその前の時代からの様式を守って各自のお膳を用いる比率が高かった。その上座には家長と長男が坐る家が多かったかもしれないが、老夫婦が座るという家もあった。
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中廊下型住宅が想定していたのはすでに核家族であったとも考えられる。この頃からみられるようになる〈老人室〉の室名は、老人に特別な部屋を必要とする、すなわち家族と一体ではない、あるいは家族の中心ではない、老人の新たな家族関係の出現を意味するものであろう。