返済原資はその不動産が生み出す収益で、既に不動産事業が失敗しても親会社に遡及しない。さらにいうと親会社は債務内容が健全とはいえなくても、不動産の収益性さえしっかりしていればその不動産向けの融資は受けられた。これは、一般の事業向け融資で取り入れられつつあったプロジェクト・ファイナンスと呼ばれる手法を、不動産向け融資に取り入れたものだった。戦後、銀行は融資といえば担保の土地の価格だけを頼りにしていた。
新しい不動産ファイナンスの手法... の続きを読む
今、東京ではマンションに関して、全国の他の地域からみると、不動産価格面において非常に特異な現象が起こっている。それは、東京だけ、地域によっては地価が値上がりしている物件が出ていることだ。ここ数年、都心およびその周辺の特定地域の高額な物件が非常によく売れて、都心回帰現象と言われている。かつて、八〇年代末のバブルの時代に東京中心部の不動産を高額で処分して郊外へ出ていった年輩の富裕層が、再び都心のマンシ
東京での都心回帰現象... の続きを読む
現住地が土地区画整理で換地移転が決まり、新築のための業者選定中に、たまたま不動産業者の営業部員の訪問がありました。その方の熱意のある真面目な勧誘、既存家屋の見学案内、さらに社長の訪問等も受け、信用のある会社と判断し、依頼することに決め、契約いたしました。地鎮祭、上棟式、建築、完成引渡し6ヵ月で移転を完了することができましたが、この間、地鎮祭より引渡しまで記念と思い、写真を約500枚撮らせていただき
信用のある会社と判断... の続きを読む
被害調査の結果、さまざまなことがわかってきました。おおまかには、新聞やテレビなどのマスコミの報道のとおりといえます。たとえば古い木造住宅に被害が大きかったことは事実です。そして、古い木造住宅は在来構法(軸組構法)にかぎられています。しかし、古い在来構法だけが倒壊したのでしょうか。新しければよかったのでしょうか。まず最初に、古い木造住宅に被害が大きかったことを、もう少しくわしく見ておきます。ここで「
古い構法で造られた家屋が倒壊していた... の続きを読む
最近の住宅はビニール壁紙が増えて、どのお宅にも必ずといっていいぐらい、ビニール壁紙の部屋があるのではないでしょうか。住宅に使われている壁紙は、クロスといいますが、表面がビニールのものと布のものがあります。紙のものは外国製などの特に指定したもの以外はほとんど使われていません。その中でもビニール壁紙が手入れしやすいことから一番使われています。いかにも布のように見えて、実はビニール壁紙というのもたくさん
壁紙の手入れ!材質によって全然違う!... の続きを読む
場合によっては、位置指定道路や43条但し書きの通路を共有している住民間でなにか確執があることも考えられますし、誰かから入れ知恵されていることもあるでしょう。「数万円出すというまでハンコは押すな」なんて吹聴する輩はいくらでもいますからね。所有者にお金を払って承諾をもらうこともありますが、位置指定道路を共有している人は4戸。ですがいちばんゴネているBさんのお宅は、数年前に代がわりしていて、土地を相続人
土地所有を共有している場合は難問... の続きを読む
建ぺい率や容積率は、元来、その地域の環境を守るため定められたのですが、それが依拠する建築基準法は昭和20年代半ばに制定されたもので、まだ土地の他段も安く、従って1軒あたりの取得面積も広い時代でした。しかし高度成長期を経た現在では、バブルが崩壊し地価は下落したとはいえ、平均年収に比してまだまだ高く、最小の面積しか取得できない状況です。今の段階で規制を緩和すれば、再び地価の値上がりに結びつくという懸念
建ぺい率や容積率について... の続きを読む
不動産のプロの多くは、「長い目で見れば、土地の値段はまた上がる。が、バブルのように大きく上がることはない」と見ている。ほかにも、駅周辺で再開発が行われて土地の値段が上がる地域と、都心から1時間半以上かかったり、地方都市ならば中心地から30分以上電車やバスに乗らなければならない場所のように、これから先、当分は値段が動かないという地域の2極分化が起こる、とする見方もある。さらに、日本の人口が減少し続け
土地の値段が上がるか下がるかは、神のみぞ知る... の続きを読む
目の前でダンパーが外側から開かれると、光が差し込み、空気が勢い良く流れ入った。なるほど、これなら木材も乾燥して長持ちするだろうと感じた。次に換気システムと換気の役割、そして有害な化学物質の測定結果が安全基以内であるという証明書に基づく説明があった。その後、設備機器などの使用説明を受けてホツとしていると、Mさんが声を掛けてきた。「とうとう、成し遂げましたね」「ええ、おかげさまで……。ついに完成しまし
この家を一生大切にする... の続きを読む
値段だってなるべく下がったほうがいいわけでしょう、業者の人は。自分が住もうと思って入札する人とは狙いか違いますものね。そうやって得た情報を整理しておいて、なるべく競合の少ない物件に入札しようと選んだわけです。が、考えてみると、これが失敗の始まりですね」話を聞いていると、まっとうな探し方をし、書類や建造物を見ただけでは得られない情報を得ていて、正しいように思える。だか、彼が言うように、実はこの選び方
安く入札しておけば良かった... の続きを読む
設計図を見ても、建て主がほとんど注意を払わず、ハウスメーカーの担当者や設計者の言いなりになってしまうものに、階段と廊下がある。その結果、完成した家のなかを歩いてみると、廊下も階段も、狭くて、暗くて、歩きにくい。かぎられた敷地内に家を建てるのに、ひと部屋でも多くほしい、少しでも広いリビングルームがほしいというのだから、通路が狭くなるのも無理はない。しかし、狭くても狭いなりに工夫は必要だ。たとえば、廊
個室のドアは、外開きよりは内開きのほうがいい... の続きを読む
昨今では、床をフローリング(木製)仕様にしたマンションに人気が集まり、カーペット仕様はダユが発生しやすいといった理由で嫌われる傾向にあります。しかし25年ほど前は違いました。フローリングであるにもかかわらず、カーペットに変えることが多かったのです。当時は、ダユが出るということよりも、音が響きやすいということの方が問題視されました。確かにフローリングは掃除もしやすく雰囲気も良いので、戸建て住宅では大
フローリングは生きている... の続きを読む
私の祖父母が住んでいる村には、昔からある古びた別荘がありました。私たち兄弟が小学生だったときから、それはすでにボロボロで、誰も住んでいないような建物だったのです。別荘だというから、持ち主は普段べつなところに住んでいて、休暇などの時にだけ、そこに来て寝泊りするはずです。ですから、私が幼いころ、祖父母のところへ行く度に、様子をうかがいに行ってはみるのですが、いちどもその住人に出会ったことがありません。
古い別荘と幼いころの思い出... の続きを読む
小さい頃からかわいがってもらっていた祖母が他界しました。その祖母が大切に大切に守り続けていたのがぬかどこです。幼少の頃から遊びに行ったときにはぬかをさわらせてもらっていましたし、扱い方についてもおしえてもらっていたので、形見としてもらうことにしました。一人暮らしの自分の部屋にぬかどこをかかえて帰ったときに、お葬式では一回も泣けなかったのに涙がとまらず、泣きながらうずくまる私がいました。母を小さい頃
一人暮らしとぬかどこ... の続きを読む
新築の家を建てる時や、マンション購入時に子供がいる家族は間取りがとても大事だと思います。我が家は男の子と女の子がいるのですが、子供部屋の位置は、男の子はプライベート空間を重視し、玄関入ってすぐ脇の部屋。それに対して、女の子は、リビングを通ってしか行けない一番奥の部屋でリビングとの壁も薄く、声がつつぬけな感じでプライベート空間としては中途半端な感じになっています。もともと分譲マンションなので、部屋の
子供部屋のある家の間取り... の続きを読む
期末日に終値も気配値も公表されていない場合には、期末日直前において公表された終値または気配値とします。債券の時価債券に付すべき時価は市場価格が原則です。市場価格がない場合には、合理的に算定された価額を時価とします。合理的に算定された価額には、理論価格方式、比準価格方式などがありますが、これらを専門的な知識を持たない一般の事業会社が自社において事業譲渡するのは困難なため、ブローカーなどの外部者から入
期末日に終値も気配値も公表されていない場合... の続きを読む
躯体工事でどれだけコストダウンできるかは、まさしく構造計算する大の力量によるといえる。設計に入る前には必ず構造計画というのをたてる。つまり、建物が力学的に安全で経済的な材料で設計するためにはどのような構造にすればいいかという計算である。ところがこれが、何とも非科学的なことに構造計画をする人の経験とカンが大きくモノをいうのだ。たとえば最初に一本の柱を想定し、この柱に五の荷重をもたすか一〇の荷重をもた
躯体工事でどれだけコストダウンできるか... の続きを読む
幼いときから、子どもとの距離を考えた子ども室を与えるべきである。その意味で、子ども室の有様は、変化しつつあるように思う。たとえば、ドアのない子ども室の試みやバラバラに各個室に置かれていた勉強机を集めて共有の勉強コーナーを設ける試みなど、個室の中から子どもを自然に引き出すための新しい提案が実は展開され始めている。それは、子ども室を寝室専用の場にし、他の機能は、家族と一緒の場で共有しあうことをめざして
部屋から場へと変化しつつある子ども室... の続きを読む
三月には、住宅ローン会社の大手が八州で業務停止命令を受け、問題の深刻さが表面化していった。サブプライムローン特有の、金利が高レベルに変わるタイミングもピークを迎えていた。低金利期間である二年三年が過ぎ、金利が支払えない債務者が急増していた。それでも、「経済全体への影響は限定的」と読む向きもあったが、その読みは甘かった。二〇〇七年八月、懸念は世界的なショックへと変わった。六月ごろから新聞紙上に米サブ
新聞の見出しに踊り始めたサブプライムローン... の続きを読む
工務店に建築費はいくらかとたずねたとする。ほとんどの工務店は、「坪単価55万円」とか「坪単価60万円」というように、「坪単価いくら」といった言い方をする。実に曖昧な表現だが、床面積当たりの建築費を示し合計金額を出してくる。ところが、たいていの工務店は建築費に外構工事費を含んでいない。したがって、建築費に預金残額を目一杯あててしまうと、外構工事費にまわすお金がなくなってしまう。業者には、家の建築費だ
外構工事と建物周辺の欠陥... の続きを読む
建築工事は、一つのチェーンのように繋がっている。どこかに弱い部分があれば、そこで切れてしまう。使用する材料の信頼性、建築設計、工事期間の確保、施工者の技量などが一本の強い力で繋がっているからだ。こうしたチェーンの中で、一番危険なのが設計変更である。一度つくり始めたものを取り替えるという設計変更は、その周辺にも大きな影響を与えてしまう。その結果、まとまりのないものとなるケースも多い。変更が予想される
工事はすべて繋がっている... の続きを読む
数年前、実需向けマンション用地の業者仕入れ値はバブル前まで下落していた実需向けマンションの価格に関しては、興味深い事実があります。「実需向けマンションの立地として人気の高い横浜市内のある土地の業者仕入れ値は、四半世紀前とほぼ同じ水準まで下落していた」というのです。四半世紀前といえば、1980年代前半。先の区分でいえば第1期に相当します。ほんの4〜5年前の実需向けマンション用地の仕入れ値は、ロサンゼ
実需向けマンション用地の業者仕入れ値... の続きを読む
総合設計制度を利用すれば、確かに図面の上ではマンション再建は可能かもしれない。しかし生身の人々が暮らす現実の地域社会でマンションを高層化するのは、机上で図面を引くほど単純ではない。賃貸中心の欧州や、安くて広大な土地があるからこそ安価な分譲マンションを提供できる米国と比較すると、日本の分譲マンションはかなり特異な存在である。日本ももともとは賃貸中心だったが、六〇年代以降の持ち家政策により、一戸建てだ
「欠陥のある不動産商品」の熔印... の続きを読む
学校の帰りに、捨て猫を見つけました。ダンボールの箱に入って、雨にぬれたようでかなり震えています。かわいそうに思って抱いてみると、私の手をぺろぺろとなめています。何かえさをあげなくちゃと思って、家につれて帰りました。母はなんていうかしら、うちは賃貸のアパートだから、たしかペットは禁止のはずです。でも、犬みたいにほえたりしないから、こっそり飼っていればきっとばれないでしょう。案の定、父は大反対です、ま
賃貸ではペット禁止なのです... の続きを読む
中古住宅を購入するにあたって気になる点は、自分が買おうとしている物件が高いのか安いのかどうかではないのでしょうか。では、価格はどうやって決められるのでしょうか。中古住宅の価格は物件の周辺の取引の事例を集めて比較する事例比較法と呼ばれているもので決められています。この事例比較法を使って出された標準相場をもとに価格が決まります。標準相場はよほどの原因がない限り、大きく変化しません。プラス要因、マイナス
中古住宅の価格について... の続きを読む
新しく今度開通する地下鉄の駅は、駅の上に高層マンションを建てるそうです。そうすると、住人は家から一歩も外を歩かずに、地下鉄に乗れるのです。雨が降ったり雪が積もったりしているときは、なるべく外を歩きたくないものですが、これは理想的ですね。地下鉄だから、騒音で悩まされることなく、日常の生活が送れます。おまけに、駅の周りは商店街やスーパーがあって、買い物にも便利です。これはきっと競争率が高くなりそうです
地下鉄直結の高層マンション... の続きを読む
マンションの屋上防水工事などでも、こうした突貫工事がよく見られます。これをやられると最上階の住戸は最初から被害甚大。次第に建物のあちこちに影響が出て、全体の老朽化が急速に進んでしまうことになります。またマンションではエントランス付近の床や壁の仕上げ、鉄部の塗装などに突貫工事の悪影響がよく現れてきます。こうした部分は内部の工事が終わって機材や残材を運び出した後、最後の最後に仕上げるからです。このあた
マンションの屋上防水工事... の続きを読む
不動産鑑定業界にとって、バブルの発生、崩壊は他人事ではない。むしろ、深く反省し、二度とあのような状況を引き起こさない歯止めの役割を果たすことが必要だ。その反省材料として、ここで不動産バブルと不動産鑑定の報酬額との関連を見ておきたい。まず、不動産バブル拡大期の地価動向(公示価格ベース平成三(一九九一)年まで)と不動産鑑定業報酬額の対前年増減率を見てみよう。正直なもので、公示価格の上昇期には不動産鑑定
不動産鑑定業もバブルをつくった... の続きを読む
金融機関関連の会社を含めた新興のプレーヤーにとって、この証券化の仕組みはなんとも都合のよい手法でした。不動産を買うということは、従来のようにキャピタルゲイン(物件の売買による利益)だけを目的にするのではなく、インカムゲイン(運用による利益)もあわせてその収益力を判断できるという理屈を、この証券化という手法が組み立ててくれたからです。前回のバブルでは、ただ単に不動産を「買って売る」という行為に対して
運用利益もあわせてその収益力を判断できる不動産信託... の続きを読む
なぜ喜ぶのでしょうか。私には不思議です。これから住宅を買おうとすることにします。私のところにもよくくる相談ですが「これから地価が上がるところ」を多くの方が選択しようとされます。なぜ地価が上がりそうなところを選択するのでしょうか。これも私には不思議です。私が不思議に思うのは自宅が値上がりして何が嬉しいのかな、という点です。たとえば株式を買ったとします。株価は上場株式であれば毎日その取引価格がチェック
自宅の土地が値上がりすると、なぜ嬉しいのか... の続きを読む
いくつか候補が絞られたら、次の段階に進むことになる。利回りも重要な指標であるが、実際には、キャッシュフロー収支、つまり、金融機関への支払利息、元金返済、法人税を考慮して不動産の収益性を判断することが重要となる。しかし、近年では、利回り至上主義、つまり、「利回り」を物差しにして、投資物件の売買が行われている。購入者側がこのあたりのからくりを理解していないと、騙されることは必至である。利回りは物件の収
キャッシュフロー収支を考慮して判断する... の続きを読む
社内融資に問題がないわけではありません。なぜならば、社内融資を受けるということは、社員の資格があること、さらに勤続年数などのさまざまな条件を見ながら、主に退職金を担保として借りることになるわけです。したがって、住宅を買うために長期の社内融資を受けた場合には、それを支払い終らないうちに退社しますと、退職金で一括返済しなければならないことになってしまいます。すなわち、ほかの住宅ローンは、会社が変わって
社内融資は、身分を担保にしたと考える... の続きを読む
中古住宅を購入した人たちが中古住宅にした理由を見ると、「価格」の次に「新築住宅にこだわらなかった」という理由を挙げている。新築か中古かという選択ではなく、これからの自分の生活全般を考えた時に、最適と思える住宅を選択した結果、中古住宅に落ち着いたということであろう。新築・中古という壁を越えて住宅購入を考える人たちが増加しているのは、日本の住宅の質が向上してきただけでなく、「自分の生活」「自分の人生」
中古住宅に対する意識変化は、自分の人生を考える人が... の続きを読む
Hさんは、別荘を自分で建てることを勧める。「別荘地に上地を買ったのはいいが、資金がなくて家を建てられずにそのまま放置されていることがあると聞きます。そういう人たちは、是非休日を利用して自分の手で別荘を建てたらいかがでしょうか」Hさんによると、20坪の別荘で400万円程度の予算があれば建てることができるという。意外にもHさんは、自分で建てたこの家に一生住み続ける気持ちはないと言う。「今の年収が350
3倍のスピードで出来る... の続きを読む
高齢化した親が家を建てるとき、ローンや公庫資金を使うならば、高齢化のため返済期間をあまり長くすることはできない。したがって、子の名義で建築するのが賢明。こうすれば長期返済も可能だし、となると、毎月返済額も割と少なくてすむことになるわけだ。ただ、こうした方法をとる場合に注意したいのは、建て替えた住まいを子の名義にするためには、その資金はすべて子が負担する形にしなければならないことである。親も資金を負
決定のポイントは贈与になるかどうか... の続きを読む
都市計画道路とは、将来、道路を拡幅して、都市計画上、よりよい街づくりをするために設定されているものです。たとえば、現在五メートルの道路に土地が接しているとして、十メートルの都市計画道路が設定されているとすると、土地に接する五メートル部分には建物を新築できません。場合によっては、五メートルもセットバックすれば建築が成り立たないことも有り得ます。こうした土地が格安で出回っているので注意しましょう。都市
都市計画道路とは... の続きを読む